富士登山競争の五合目コースを試走してきました
~この記事は【2024年6月】に執筆したものです~
こんにちは、K2です。
ランニング歴30年、2019年より東京の駒沢公園を拠点に活動しているランニングクラブ「TRC」にて練習会を開催しています。(活動概要はこちら)
この記事はこんな人におすすめです。
- 富士登山競争の五合目コースについて知りたい
- 富士登山競争には出ないけど、麓から富士山に登りたい
- 現地までの足(自動車)が無いので、電車で行こうと思っている
- どんなシューズを履けばいいか分からない、トレランシューズは必要?
富士登山競争は「山頂コース」と「五合目コース」の二種目があります。今回は6月上旬に「五合目コース」の試走に電車で行って参りました。
はじめて試走する方、富士登山競争への出走を考えている方は、是非ともご覧ください。
スタート地点へのアクセス(電車の場合)
富士登山競争のスタート地点である富士吉田市役所前からスタートしたい場合は、富士急行の「富士山駅」まで電車で行き、駅から走っていくのが便利です。
富士山駅から市役所までの距離は1.6kmほどなので、ウォーミングアップがてら走ってゆきました。
駅のコインロッカーに荷物を預けることもできますが、富士山の登山シーズンはいっぱいになる事があるかもしれません。
なお、市役所前の最寄り駅は一駅手前の「月江寺駅」で市役所前まで1.1kmほどです。
月江寺駅を使うのも選択肢ですが、駅前にお店がほとんど無いのがちょっと不便ですね。
市役所前に到着すると、富士登山競争の歴代優勝者が刻まれたレリーフが置いてあり、この付近がスタート地点です。市役所前から五合目コースゴールの佐藤小屋まで約15kmの旅のはじまりです。
【コース前半】市役所前~馬返し
馬返しから本格的な登山道に入るため、馬返しまでをひとつの区切りと考えている方が多く、市役所前~馬返しまでの約10kmがコース前半と言えます。
市役所前をスタートして、しばらく進むと金鳥居が見えてきます。試走当日は梅雨時では珍しく快晴で、富士山を眺めることができました。
スタート地点から3kmほど進むと、富士浅間神社の境内に入ります。ここからは日陰が多くなるので、暑い夏は助かります。
境内の中に綺麗な公衆トイレがありますので、試走時のトイレはここで済ませてゆきましょう。
ここで真っ直ぐ行く道と右に行く道の二手に分かれますが、道なりに真っ直ぐ進みます。
しばらく進むと一直線の道路に出ますので、ここをひたすら直進します。途中から歩道が無くなり、車道の脇を走ることになります。
この道路と並行して「吉田口遊歩道」という歩行者専用の道が右側に整備されているので、試走時に道路を走りたくない方は、遊歩道を進んでもよいかと思います。(レース本番は車道がコース)
スタート地点から7km弱で中ノ茶屋の分岐に到着します。
ここは道を間違えやすいので、標識に従い中ノ茶屋の方に進んでください。(写真の赤矢印)
すぐに中ノ茶屋が見えてきます、吉田のうどんや軽食のほか、貸シャワーもあるみたいです。
中ノ茶屋までは舗装路ですが、中ノ茶屋から先は不整地となります。
中ノ茶屋~馬返し間(約3.5km)は登山道ではありませんが、結構凹凸がある砂利道のような感じで、舗装路と比べると明らかに走りにくくなります。
そして、中ノ茶屋~馬返し間は傾斜が急になるため、心拍の上がり幅が半端ありません。試走で私が最初に歩いたのはこの区間でした(泣)
馬返しに到着です、登りキツかった~。市役所前から馬返しまで1時間30分ほどかかりました。
馬返しには駐車場があり、ここまでは車で入ってこれます。この季節は富士登山競争の試走に来ている方が多いこともあり、たくさんの車が駐車してありました。
小型の乗り合いバスが季節限定で運行しているようなので、馬返しから登山を楽しみたい方は、富士山駅からの乗り合いバスを使うのがおススメです。(運転時刻は変わる可能性があるので要確認)
【コース後半】馬返し~佐藤小屋
馬返しから先は登山道に入ります、古い鳥居が富士山が霊山であることを感じさせます。
ここからは一合目、二合目、三合目・・とそれぞれの合目に案内板が用意されています。
何回か道路を横切りますが、標識がちゃんとあるので「富士山山頂」方面に進めばOKです。
五合目コースゴールの佐藤小屋に到着!はじめての試走でしたが、思ったよりは短く感じました。
馬返しから1時間10分ほどで到着、市役所前からのタイムは2時間40分でした。
ラン友さんを待ったり、トイレ寄ったりと、比較的のんびり進んだので、ガチで走れば山頂コースの資格ゲット(2時間20分以内)できるかも・・
佐藤小屋では食事や飲み物が調達できます、名物のプリンをいただきました~
佐藤小屋付近からは天気が良ければ、山中湖や河口湖を臨むことができます。
帰路は来た道を戻る方も多いですが、今回は吉田口五合目から出ている富士急の路線バス(富士スバルライン五合目線)にて富士山駅まで戻ります。
佐藤小屋から路線バスの乗り場までは1.5kmほどで、のんびり歩いて20分くらいです。
路線バスは本数が少なく、最終便の時刻が早いので、富士急バスのホームページにて時刻表を事前にご確認ください。
試走する際の注意点
市役所~馬返し間は整備された道なので、道さえ間違えなければ、特段注意すべき点は無いかなと感じました。
馬返しから先の登山道は、基本的に綺麗に整備されており、滑落の危険があるような場所はありません。道迷いを誘発するような箇所も特に見当たらず、安心して登れるコースです。
しかし、富士山は馬返しの時点で標高1450mがあり、佐藤小屋では標高2230mとかなり高地となります。一般的には標高が100m上がるごとに気温は0.65度低くなるとされ、単純計算では佐藤小屋では標高0m地点より約14.5度低くなります。
また、富士山はまわりに山が無い独立峰であり、風雨の影響を非常に受けやすい山です。
気温が低い状態で風雨にさらされると低体温症の危険があり、夏場でも低体温症が原因で重大な事故につながる事はあり得ます。
試走時は天候の急変に十分に注意のうえ、必要に応じて防水性に優れた雨具を携行することをおススメします。
トレランシューズは必要か?
富士登山競争にトレランシューズは必要か?これは人によってかなり意見が違うので、いち意見として参考にしてもらえればと思います。
結論は「目的によって履くべきシューズは違う」ので、何とも言えないという所でしょうか。
レース当日はロードでタイムをとにかく稼ぎたい!という方は厚底カーボンシューズも選択肢になると思いますし、昔ながらの軽量薄底シューズという方も多いです。
富士登山競争は山を走るレースでありながら、ロード用シューズでの参加者が多い、ちょっと特殊な大会です。
私はとにかく怪我が怖いので、試走もレースもトレランシューズ派です。
下の写真のように、馬返しからはガッツリ登山道で滑りそうな岩場もあるので、怪我が怖い・タイムはそこまで気にしない方は、トレランシューズでの参加もアリだと思います。
おまけ アフター食事編
富士山駅まで無事戻り、昼食は駅から歩いてすぐの「ガキ大将ラーメン匠」でいただきました。富士山駅周辺は飲食店が少ないので、空いていて良かった~
富士山駅直結のビルの地下にちょっとしたフードコートもあったので、今度来た時はここでもよいかも
おわり